畑先生のような女性政治家が割合的に少ない理由とは

最終更新日 2024年11月9日 by anyway

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現在社会的には男女平等であり男女共同参画が浸透しており、経営や企業の社長などに女性が活躍することが非常に多くなってきました。
社会や地位はどんどん多様化している一方で、政界はまだそこまで多様化していないというのが現状とされています。
事実、女性の政治家は非常に少なく、海外の主要国と比べても日本における女性政治家の割合は非常に少ないことが目立っているのが特徴です。
実際、衆院議員の女の人の割合が1946年の時点で8.4パーセントで、75年経った今でも10パーセントを下回っているのが現実問題として挙げられています。
これは政界の世界ではほとんど女の人に対する評価などが変わっていないことを意味しており、未だに不適切な発言をする男性議員がテレビなどで報道されるレベルで、平等という意識において日本の政界が世界から遅れていることが分かります。

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畑恵先生のような女の人が政治家になる割合が低い原因

女の人が政治家になる割合が低い原因のひとつは、過去から変わらない子育ては女性がするものという認識があります。
議員の仕事は多忙であり、子育てのために長期休むというのが難しいのは確かですが、昨今ではベビーシッター制度も定着しており、女の人が継続して働ける環境は整っているにもかかわらず、結婚したら仕事ができないという認識が政界ではまかり通っているのが現状です。
ある議員候補の人は社会起業家として国会議員に教育の課題を説明しても全く話を聞いてくれず、不登校など現代の社会問題を解決するために議員になるというアピールも、すでに議員になっている人たちからの後押しはまったく無く、本人は議員になるのを諦めたという話もあります。
さらに、政界のみならず世間的な解釈も日本は世界より遅れていると言え、議員候補の女の人が街頭演説中に子育て支援や教育について説明していたら、聴衆から「子供がいるなら家に帰ってまず子育てをきちんとやれ」というヤジを受けたという話もあります。

マイノリティに対する偏見と差別

また、マイノリティに対する偏見と差別ということも問題です。
個人としてではなく、少数派の代表という立ち位置で見られてしまうということで、そもそも議員にも立候補者にも女の人が少ない日本では、個人の考えより少数派的立ち位置から推測されて票が入りづらいというルートができてしまっています。
いわゆるジェンダーギャップによる格差は確実に存在するでしょう。
このような状況に対し、政府が何も動いていないというわけではなく、2018年には政治分野における男女共同参画の推進に関する法律が施行されました。
衆参両院及び地方議会の選挙において、男女の候補者の数ができるかぎり均等となることを目指すというものです。
しかしこの内容はあくまで努力義務にとどまっており、候補者の増加など一定の効果はあったものの、実効性に欠けているのが現状でしょう。
実際、候補者は増えても実際に議員になれた人は少なく、結果として割合はほぼ変動していません。
2021年にはこの法律が改正され、政党やその他の政治団体がこの課題により自主的に取り組むことを求め、候補者の選定方法の対応も具体的に示されていきます。
一方でその効果はまだ現れているとは言えず、今後の変動にどれだけの変化があるかを待つ必要があるでしょう。

女性政治家に対するセクシャルハラスメントやマタニティーハラスメント

女性政治家に対するセクシャルハラスメントやマタニティーハラスメントに関する対応も現在の政界では示されています。
時折テレビで報道される不適切な発言などを行うことは論外ですが、テレビなどで取り上げられない影の部分でハラスメントを受けるといったことのないよう改正が進められていますが、原則として罰則が設けられているわけではないため努力義務にとどまっているのが現状です。
2020年に男女共同参画局が定めた計画では、2025年末までに衆参両院それぞれの議員の候補者に占める女の人の議員の割合を35パーセントとする目標値を掲げています。
この75年間以上もほとんど横ばいだった割合を、あと数年で35パーセント以上にするというのは無理があるでしょう。
また、目標値を発表しただけでそれに対する具体的なプランは後回しになっているため、望み薄と判断されています。

まとめ

30パーセントの割合で女性の政治家が務めることになれば、決定的多数という地位を確立することが可能です。
国民の代弁者として政策を検討していく政治の世界では、さまざまな考えや立場の人間が参加し議論すること、つまり多様性があることが重要なポイントのひとつとなっています。
これには少数派では太刀打ちできないという現実があり、あくまで個人の考えとして捉えられその発言力はほぼありません。
しかし30パーセントを超える決定的多数の立ち位置からの発言は、少数派意見とはならないため影響力があります。
昨今少子化や結婚の晩婚化のみならず、非婚化の時代と呼ばれている日本では、子育てや教育の支援に関する政策では男女共同となって初めて具体的な対策を見出せるでしょう。